訴訟によって後遺障害等級を変更する方法

交通事故に遭って後遺障害が残ったとき、まずは自賠責保険や共済に請求して後遺障害の等級認定を請求します。しかし、自賠責の後遺障害等級認定では、思っていたような結果が得られないことも多いです。そのようなとき、裁判所で訴訟を起こすことにより、後遺障害の等級が変更される可能性があります。

今回は、損害賠償請求訴訟によって後遺障害等級を変更する方法について、解説します。

 

1.裁判を起こすタイミング

加害者の自賠責保険や共済に後遺障害の認定を請求して通らなければ、同じ自賠責保険や共済に異議申立をすることにより、等級が変更されたり後遺障害が認定されたりする可能性があります。

異議申立をしても認められなかった場合には、交通事故ADR1種である自賠責保険・共済紛争処理機構に調停の申立をすることにより、等級を変更してもらったり、もともと非該当だったものを後遺障害として認定してもらえたりするケースがあります。

しかし、これらの手続きを利用しても、後遺障害が認められなかったり等級が低いままであったりすることがあります。

そのようなとき、裁判所で「損害賠償請求訴訟」を起こすと、裁判所の判断で後遺障害についての判断を変更してもらえるケースがあります。

 

2.裁判所の決定は終局的

裁判所は、法的な権利義務についての判断を行う専門機関です。裁判所は他機関による決定内容に拘束されずに裁判官独自の心証によって判決を下すことができます。

また、裁判所の決定は終局的なものであり、判決によって判断された事項について、別途他機関に訴え出て争うことはできません。

つまり、自賠責保険や共済、あるいは自賠責保険・共済紛争処理機構で後遺障害として認定されなかった場合や等級が低くなってしまった場合でも、裁判所が「後遺障害〇級に該当する」と判断したらその等級の後遺障害が認められますし、相手はその結果を争うことができなくなるということです。

 

3.裁判によって後遺障害認定結果が覆った例

以下では、裁判を起こすことで後遺障害認定結果が変わった例をいくつかご紹介します。

3-1.非該当とされたが7級に認定された例

被害者が交通事故後に椎間板ヘルニアを発症した事例において、事故直後にはヘルニアを確認できなかったために交通事故とヘルニアとの因果関係が争われ、自賠責保険の後遺障害認定では非該当と判断されていた事例です。このケースで裁判所は被害者について、全脊柱前弯変形・両下肢筋力低下と知覚鈍麻によって7級相当の後遺障害を認めました。

裁判所は「医学的にみて、交通事故後一定期間が経過してから椎間板ヘルニアを発症することもある」と判断しています(浦和地裁平成12329日)。

3-2.非該当とされたが5級に認定された事例

自賠責保険が後遺障害非該当と判断していたケースにおいて、裁判を起こしたところ両方の手足の運動障害によって5級の後遺障害が認定された事例もあります(神戸地裁平成14117)

 

さらに、判決を待たず、訴訟の途中で後遺障害が残ったことを前提として慰謝料や逸失利益の支払いを内容とする和解が成立するケースもたくさんあります。

 

4.裁判によって後遺障害認定を受ける方法

裁判で後遺障害の認定を受けるためには、証拠が必要です。裁判所は証拠のないことは認めないからです。

後遺障害の証明資料は、自賠責や自賠責保険・共済紛争処理機構に提出したものと同じような医証ですが、資料が不十分であれば、裁判をしても等級を変更してもらうことはできません。

適切な方法で訴訟を進めるためには、弁護士によるサポートが重要です。

 

後遺障害の等級は賠償金の金額に直結するので被害者にとって非常に重要です。不服があるなら裁判をして等級の変更を目指すことも可能です。

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