自賠責保険と任意保険の内容と違いについて

交通事故に遭ったときに備えて多くの方は自動車保険に加入していますが、自動車保険には「自賠責保険」と「任意保険」の2種類があります。

自賠責保険と任意保険はそれぞれどういった保険であり、どのような補償内容となっているのでしょうか?

今回は、自賠責保険と任意保険の違いについて、解説します。

 

 

1.自賠責保険とは

まずは、自賠責保険について確認しましょう。

自賠責保険は、すべてのドライバーが加入を義務づけられている強制加入の自動車保険です。自動車損害賠償保障法(自賠法)という法律が加入を義務づけています(自賠法5条)。

四輪車やバイク、原付を運転するときに自賠責保険へ加入する必要があります。

 

自賠責保険に加入しないで自動車を運転すると、罰則も適用されます。

自賠責保険に未加入の場合には、1年以下の懲役または50万円以下の罰金刑となり(自賠法86条の31項)、自賠責保険証を不携帯で自動車を運転すると30万円以下の罰金刑となります(自賠法881項)。また、自賠責保険の証明書を偽造・変造すると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金刑が適用されます(自賠法86条の2)。

 

自賠責保険の目的は、交通事故被害者に対する最低限度の救済です。

すべてのドライバーが自賠責保険に加入していたら、交通事故が起こったとき、被害者に必ず自賠責保険が適用されて、自賠責保険からの保険金が支払われます。

加害者に資力がなく任意保険に加入していないので充分な損害賠償が行われない場合でも、最低限自賠責保険からの給付を行うことが狙いです。

 

2.任意保険とは

任意保険は、ドライバーが自主判断で加入する自動車保険です。

自賠責保険から支払われる保険金は、自賠責基準による最低限の給付であり、低額ですので、発生した損害に足りないときには、加害者自身が負担しなければなりません。

また、加害者本人に発生した損害や物損については、自賠責保険からは補償されません。

そこで、ドライバーは、交通事故を起こしたり交通事故に遭ったりしたときに備えて、任意保険に加入します。

任意保険に加入していたら、加害者が被害者に支払うべき損害賠償金を限度額まで全額負担してもらえますし、加入者やその家族などに発生した損害や物損についても補償されます。

 

3.自賠責保険と任意保険の違い

自賠責保険と任意保険の違いは、以下のような点にあります。

3-1.強制加入か任意加入か

自賠責保険は強制加入の保険ですが、任意保険への加入は任意ですので、ドライバーに加入義務はありません。

 

3-2.支払い基準

自賠責保険の支払基準は、政府が定める自賠責基準であり、低額です。

任意保険は、各社が独自の「任意保険基準」という基準で支払いをします。任意保険基準は、自賠責基準よりは高いけれども法的な基準である弁護士・裁判基準よりは安くなることが通常です。

 

3-3.加入者に対する補償

自賠責保険には加入者本人に対する補償はありませんが、任意保険の場合、加入者やその家族に対する補償もあります。

 

3-4.物損被害に対する補償

自賠責保険には物損被害に対する補償がありませんが、任意保険では物損被害に対しても賠償金が支払われます。

 

3-5.過失相殺

任意保険の場合、被害者の過失割合に応じて過失相殺されますが、自賠責保険の場合、被害者に7割以上の過失がある場合に重過失減額が行われるのみです。

 

以上のように、同じ自動車保険でも自賠責保険と任意保険は全く異なります。保険の利用方法などでご不明な点があれば、お気軽に福岡の弁護士までご相談下さい。

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